オートレースのバイクにはブレーキがない！なぜ？どうやって止まるの？

オートレースを初めて知った人が一番驚くのは、「バイクにブレーキが付いていない」という事実でしょう。

公道バイクに乗った経験がある人なら、「危なくないの？」「どうやって止まるの？」と疑問に思うはずです。

結論から言うと、オートレースのバイクはブレーキがないからこそ安全性が保たれており、独自の走りが実現しているのです。

この記事では、ブレーキ非搭載の理由、実際の減速・停止方法、他競技との違い、歴史的背景まで徹底解説します。

オートレースのバイクにブレーキがない理由

✅ 大事故を未然に防ぐため

オートレースは平均時速100km、直線では最高150km以上にも達するハイスピード競技です。

もし前を走る選手が急ブレーキをかけたら、後続車は避けきれずに多重クラッシュが発生する危険性があります。

そのため、あえてバイクにブレーキを付けないことで「急減速が不可能＝後続を巻き込む事故を防ぐ」という安全設計がされています。

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✅ 強力なエンジンブレーキがあるから

ブレーキがない代わりに、エンジン自体の回転抵抗を利用する強力なエンジンブレーキが搭載されています。

アクセルを戻すと瞬時に抵抗がかかり、自然に速度が落ちていく仕組みです。

このため「急に止まることはできないが、徐々に減速できる」という特性があり、レースの安全性と迫力を両立しているのです。

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歴史から見る「ブレーキ禁止」の背景

オートレースが誕生したのは戦後間もない1950年代。初期の頃は、公道バイクを改造した車両でレースをしていました。

しかし当時は事故が相次ぎ、特にブレーキ操作による追突や転倒が問題となりました。

そこでルール改正が行われ、「ブレーキを完全に取り外す」という思い切った措置が導入されたのです。

結果として現在まで続く「ブレーキ禁止の伝統」が生まれ、世界的にもユニークな競技スタイルが確立しました。

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ブレーキがなくても止まれる仕組み

では、どうやってレース後に停止するのでしょうか？実際の流れを見てみましょう。

1. ゴール後にスロットルを戻す → アクセルを閉じることでエンジンブレーキが作動し、一気に減速します。
2. 自然に速度が落ちる → 直線で100km以上出ていても、1周する前に30km以下まで減速。
3. 10km/h程度まで落ちたら足でバランスを取る → 選手は足を地面につけて最後にバイクを完全停止させます。

この流れが定番で、ブレーキがなくても安全に止まれるのです。

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公道バイクや他のモータースポーツとの違い

他のモータースポーツ（MotoGPやロードレース）では高性能ディスクブレーキを駆使します。

しかしオートレースは「全員が同じ条件＝実力勝負」を重視しており、ブレーキ操作の駆け引きを排除した純粋な加速とライン取りの戦いなのです。

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選手の体感とレース後の減速プロセス

実際のレース映像を見ると、ゴール直後からバイクの音が小さくなり、自然と減速していくのがわかります。

選手は足を軽く開いてバランスを取り、最後は地面に足をつけて完全にストップ。

この「足で止める」という動作は、オートレーサーならではの熟練した感覚が必要であり、公道バイクではあり得ない独特の光景です。

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ブレーキがないからこそ生まれるレースの迫力

ブレーキがないからこそ、選手は常にスロットルワーク（アクセル操作）とライン取りだけで勝負します。

インコースに切り込むか、外から「まくり」を狙うか――。

選手同士の駆け引きがシンプルでダイナミックに展開されるのがオートレースの魅力です。

観客にとっても「止まれないからこその迫力」があり、他の競技にはないスリルを味わうことができます。

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ブレーキがないからこそ成立する唯一無二の競技

オートレースのバイクにブレーキがないのは、危険だからではなく、むしろ安全性と公平性を高めるため。

強力なエンジンブレーキと選手の技術によって、レースはスピード感とスリルを保ちながら安全に運営されています。

ブレーキがないからこそ、オートレースは世界に類を見ない独自のモータースポーツとして発展してきました。

観戦するときは、この「ブレーキがない特性」を知っているだけで迫力の感じ方がまったく違います。

そして実際にレースを観戦したら、ぜひ投票にも挑戦してみてください。